放射線透視検査|かさゆき内科循環器内科クリニック|東大阪市瓢箪山駅の内科・循環器内科

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放射線透視検査

放射線透視検査|かさゆき内科循環器内科クリニック|東大阪市瓢箪山駅の内科・循環器内科

血管造影検査とは

体表に近いところを走行している血管を穿刺し、シースイントロデューサ-という短い管を穿刺部から血管内に挿入し、それを介して血管内にカテーテルと呼ばれる直径2㎜以下の細い管を検査目的の血管の近傍まで進めます。カテーテルから造影剤を注入して、放射線を照射することにより、目的部位の血管を描出する検査です。カテーテルを目的部位の近くまで進めることにより、より少量の造影剤で詳細な血管像を得ることが可能となります。これにより血流を障害している血管の狭窄や閉塞を発見することができます。ただし、血管像は血管の内腔をトレースするだけで血管壁に生じた動脈硬化の性状を見るものではありません。

血管造影検査のメリット

  • 切開せずに血管の狭窄や閉塞を確認することができます
  • 検査中も医療者とコミュニケーションがとれます
  • 治療につながる詳細な情報を得ることができます

当院での血管造影検査で対象となる血管

冠動脈

心臓の筋肉を栄養している動脈です。狭心症や心筋梗塞の原因となる動脈です。

腎動脈

腎臓を栄養している動脈です。腎血管性高血圧症の原因となる動脈です。

腸骨動脈・大腿動脈

下肢を栄養している動脈です。閉塞性動脈硬化症や重症虚血肢の原因となる動脈です。

シャント血管

透析治療を行っている方は上肢にシャントという動脈と静脈を短絡させて吻合させてできた血管があります。

血管造影検査の流れ

  1. 検査に先立って手や足の静脈から点滴を行います。検査中に必要な薬剤を投与したり、造影剤をできるだけ早く体外に排出したりするためです。
  2. 透視装置のある部屋のベッドに仰向けで横になった状態で検査を行います。
  3. 血管内に細菌などが侵入するのを防ぐため滅菌された覆布で全身を覆います。
  4. 穿刺時の痛みを和らげるために局所麻酔薬を穿刺部の周囲に皮下注射します。
  5. 外筒のついた注射針を主として橈骨動脈(手首の部位)に穿刺します。
  6. 外筒にガイドワイヤーを挿入し、それを介してシースイントロデューサ-を挿入します。
  7. シースイントロデューサ-を介してカテーテルを挿入します。カテーテルを目的となる血管の近傍まで進めます。
  8. 造影剤を注入し、放射線を照射して血管をモニター上に描出します。
  9. 検査時は呼吸の調節をしていただく場合もあります。指示(息を吸う・吐く・止める)に従って呼吸の調節を行ってください。
  10. カテーテルやシースイントロデューサ-を抜いて穿刺部を圧迫止血します。止血には4時間以上を必要とします。

血管造影検査を受けるときの注意点

  • これまでに造影剤による検査を受けられたことのある方で、その際アレルギー症状が起こったことがある方はお申し出ください。
  • 基本的に食事制限や水分制限はありません。
  • 検査直前に検査着に着替えていただきます。
  • 息を吸ったり吐いたり止めたりしていただく場合があります。

血管造影検査によって起こりうる可能性のある合併症

  • 穿刺部周囲の疼痛、皮下出血、血腫、感染など
  • カテーテルやガイドワイヤーによる血管損傷(0.1%)
  • 造影剤によるアレルギー症状や腎機能障害(1%)
  • 放射線被ばくによる皮膚障害(0.001%)
  • 神経緊張による一過性の血圧低下
  • 塞栓子が血管の末梢に詰まることによっておこる脳梗塞や心筋梗塞などの梗塞性の合併症(0.1%)

透視装置を用いた治療について

①血管内治療

当院ではシャント血管の狭窄に対して血管をバルーン(風船)のついたカテーテルを用いて拡張する治療を行っています。

②ペースメーカーの植込み

当院では徐脈性不整脈に対するペースメーカーの植込み手術を行っています。

ペースメーカーの植込み手術の流れ

  1. 治療を始める前に末梢静脈から点滴をします。このとき抗生剤の投与も行います。
    鎖骨の下を局所麻酔し、5cmくらいの切開を行います。皮下にペースメーカーが入るくらいの隙間(ポケット)を作成します。
  2. 鎖骨下静脈を造影して鎖骨下静脈を穿刺し、シースイントロデューサ-を挿入します。
  3. ペースメーカーの刺激を心臓に伝えるためのリードをシースの中を通して心臓まで持っていきます。
  4. リードをペースメーカーに接続し、適切に作動するかどうかを確認して、ペースメーカーをポケットの中に留置します。
  5. 皮膚を縫合して終了します。
  6. 血腫ができないようにバストバンドで創部を圧迫します。
  7. リードの位置のずれが起こらないように十分に確認して手術を行いますが、時に留置したリードがずれて閾値が上昇したりする場合があり、その際は再度、開創してリードの再固定を行う必要があります。

ペースメーカー植込み手術によって起こりうる可能性のある合併症

  • 穿刺部周囲の疼痛、皮下出血、血腫、感染など
  • 穿刺による気胸や血胸(0.1%)
  • シースイントロデューサ-による血管損傷(0.01%)
  • 造影剤によるアレルギー症状や腎機能障害(0.1%)
  • 放射線被ばくによる皮膚障害(0.001%)
  • リードによる心筋穿孔(0.1%)
  • ペースメーカーによる金属アレルギー(0.5%)